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トーマス・マーフィー (James Nesbitt) が潜入捜査官として活躍するドラマっす。 ジェームス・ネスビットって Waking Ned とか Lucky Break なんかに出てる俳優さんですが、容姿的には、はっきり言って、むちゃむちゃ不細工。でも何かこう、存在感がありまして、嫌いか好きかといわれれば、やっぱいいよねえと思います。 この Murphy's Law の人気も、事件のなぞ解きのプロットというよりも彼のキャラに因ってるような(だいたい、犯人の目星がついてないと潜入捜査しようがないし)。 普段は陽気なアイリッシュ、だけど本当は過去の悲しい傷を負っていて、なんていうキャラはネスビットさんにぴったりで、ふと、かっこいいーなんて思うこともあります。 あ、それから若い刑事さんカーター (Del Synnott) がかわいいっす。ちょっと、個人的に今後注目してます。でももしかしたら、単に強烈なお顔のジェームズ・ネスビットとの対比で、かわいく見えてるだけかもしれない。(キーラ・ナイトレイの元カレだって。) ……しかし実は、何といっても、パイロットエピソードが日本人としては爆笑でした。 日本人役の人たちの半分は絶対に中国人だろう…という雰囲気がぷんぷんしてたり、 通訳であるはずのイギリス人女性の日本語がまったく理解不能だったり(ルーシー・リューのヤッチマイナーの方がずっといいぞ)するので、これはいい加減につくってるな、と思わせておいて、いきなりヤクザの親分が、「チャカ」で決着をつける、なんてことをいうわけですよ。 いきなり「チャカ」です。もちろん英語の字幕では guns だし、そんなやくざジャーゴンをイギリスドラマで使ったって、いったい誰が分かるのさー。 もしやヤクザ映画ファンがこっそり製作スタッフに紛れ込んでいたのでは、とか、ヤクザの親分役の日本人の俳優さんのたっての願いでそういう単語を使ったのでは、などという想像を掻き立てられて面白かったのでした。 しかし、チャカとか高度なテクニカルタームを使いこなしながら、ヤクザの親分の苗字が「カワイサラ」って、何だよそれ。 やっぱりいい加減だわ。 ■
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| 2004-06-15 19:12
| Drama
サッチャー時代のイギリスで閣僚だった保守党議員アラン・クラークの日記を元にした、ノンフィクション・ドラマ(タイトルまんまじゃん)。が、ノンフィクションというちょっとシリアスな響きとは違い、一話30分の番組で笑えるので、こりゃどちらかというとコメディだろう、とも思うのだけれど、BBCがドラマカテゴリーに入れているので、そういうことにしておきます。 あの時代を知っていて、彼が日記の中でコメントしてる政治家たちを覚えていたら、もっと面白いのかもしれないです。でも、あまり知らないわたしでも、十分楽しめました。大人向けのシットコムって感じ。 アラン・クラークって型破りな政治家だったらしく、問題発言やら愛人問題やらでマスコミに追いかけられてたみたいです。大金持で、古いお城に住んで、クラシック・カーも何台も持っていて。基本的におぼっちゃまなのよね。お父さんは、かの有名な美術評論家ケネス・クラーク卿だとか。 で、そのお金持ちおぼっちゃまの大柄さや傲慢さでもって、日記にサッチャーの足はかわいいなーとか書いてみたり、仲間の政治家にかなり辛口な批評を加えてみたり。そういう日記の記述が、このドラマでは彼の心の中の声として出てくるので、彼が表に出してる態度と、心の中のかなり破天荒なコメントとのギャップが楽しいのです。 クラークさんの役は John Hurt 。実物クラークよりもずっといい男です。年取ってるけどかっこいいし、ちょっとふてくされてつまんなそうな表情が、少年ぽくて(←なぞ)グーです。奥さん役は Jenny Agutter なんだけど、Spooks のやばいお局とぜーんぜん違う雰囲気で、キュートでした。 ■
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| 2004-06-08 17:43
| Drama
タイトルどおり、11月5日のガイ・フォークス・デイの由来である火薬陰謀事件のはなしですが、その事件そのものについては第二部で、第一部の主人公は、スコットランド女王メアリー、ガイ・フォークス事件の当事者ジェームズ一世のお母さま。第一部、二部を通じて、16世紀後半から17世紀にかけ、イギリスが急速にプロテスタント化していく中での、カトリック教徒の最後の空しい抵抗ってのがテーマでしょうか。 いつものことですが、歴史に詳しいわけではないので、どこまでが史実に忠実で、どこからが解釈か、もしくは演出上の改変なのかはよく分かりません。(いずれちゃんとお勉強しなきゃとは思うのですが) 火薬陰謀事件というのは、カトリック教徒一派が、地下室に隠した火薬で、イギリス議会を国王ジェームズ一世ともども爆破してしまおうと企んだクーデター未遂事件のことですが、これを見終わってちょうど、チェチェンの大統領が似たようなシチュエーションで暗殺されたというニュースを知って、ちょっとびっくり。時代は変わっても人間の業っていうんですか、そんなものはそう簡単には変わらないものなのか…。 というわけで、第一部。自身はカトリック教徒のメアリー女王 (Clémence Poésy) が、プロテスタント勢力の台頭するスコットランドで苦労するおはなしです。 ドラマでは、本人はカトリック信者でありつづけながらも、国を統べるためにプロテスタントと折り合いをつけようとするのですが、カトリックであるというアイデンティティが、政敵につけ入られる隙になってしまいます。エリザベス一世に入れ知恵された自分の異母兄弟の策略で、味方だった人たちをひとりひとり失っていくんですよ…。 ヘンリー七世の血筋のダーンリー卿 (Paul Nicholls) と自ら進んで政略結婚しますが、これは、イングランドとスコットランドの統一を通じて争いを収めようとする意志でした。(ダーンリー卿との子供は、自分を継いでスコットランドの王様になれるだけでなく、跡継ぎのいないエリザベス女王のあとイングランドの王様にもなれるわけっす。)エリザベス女王に対する仕返しというネガティブな動機だけじゃなかったみたい。 そうこうしてる間に、最後に残ったのは彼女を心から愛してくれるボズウェル伯 (Kevin McKidd) だったけど、結局、彼との関係が夫の暗殺共謀に繋がって、さらに彼女の失脚に拍車をかけちゃうし。 第二部は、その子供、スコットランドのジェームズ六世、後のジェームズ一世 (Robert Carlyle)と火薬陰謀事件です。エリザベス一世統治下で、セシル卿 (Tim McInnery) の指揮のもと弾圧されてきたカトリック教徒たちは、カトリックの母を持つジェームズ一世ならば政策転換してくれるものと思っていたのに、それを裏切られ、いっそのこととジェームズ暗殺を企てるわけです。 ジェームズ一世は同性愛者だったらしいですけど(完全脇役のお小姓さんたちがなかなか見目良く…)、デンマーク出身のアンとは政略結婚しただけの割には、最後の方で結構仲の良い夫婦になってました。 ドラマでは、ジェームズはスコットランド時代に、嘆願にきたカトリック教徒のトーマス・パーシー (Richard Harrington) にカトリックに寛容な政策を取ると約束したのに(パーシーのカラダと引き換えに、ですが…)、ロンドンに来てみたら国庫に金がない。 セシル卿曰く、国庫は今までカトリックからの罰金でかなりの部分が賄われていた…なら罰金復活、弾圧復活しちゃえ!ということになり、カトリックのカリスマ指導者ロバート・キャッツビー (Richard Coyle) らを激怒させちゃいます(パーシーは個人的なうらみがあるしね)。 でどうするっと、スペインで傭兵をしてたガイ・フォークス (Michael Fassbender) が実行犯として呼ばれて、一派は国王暗殺に向けて準備を始めるのですが、メンバーのポカやら、裏切りやら、セシル卿配下の女スパイ、マーガレット (Emilia Fox) の色香にだまされるやら、計画が失敗することは火を見るより明らかってな感じでありました。結局計画実行の直前にガイは現行犯で捕まり拷問にかけられ、残ったメンバーもまもなく見つかり、その場で射殺、もしくは拷問ののちに絞首刑さらし首。「われわれが望んでいるのは、ただ『寛容』だけなのに」つって玉砕しちゃうキャッツビー哀れ。 演出上の虚構だとわかってますが、このガイ・フォークスがカッコええのよ。寡黙な暗殺者ってな感じで。目的の遂行のために、あくまでも冷徹に物事を実行していく人です。キャッツビーもプロテスタント側から見れば狂信者かもしれないけど、カトリック側からすれば、揺るがない信仰を持つ頼もしい指導者だったと思うのよ。 まーどうせ、リチャード・コイル対ロバート・カーライルだったら、外見だけですでにカトリック側ひいきの人間です、わたしは。 ちょっと気になったのは第一部と第二部の演出上のギャップみたいなもの。一部では、いわゆるナチュラルな演出といいますか、登場人物の会話が劇中で完結しているのだけれど、第二部ではメジャーな人物がいきなりカメラに向かって心情を吐露するんですよ。劇中の人たちからみると、何をあさっての方を向いて独り言いっとるんじゃ、って感じです。それはそれでいいけど、第一部にはそういうのが全く無かったので違和感あります。2つの別々のはなしとしてみればいいのかもしれないけど…(と思ったら、どうやらこれは2つのテレビ映画らしいです。そうならそうとはっきり言ってくれ。) === リチャード・コイルといえば、ジェフのいない Coupling シリーズ4の放映が今日からはじまる。ジェフなしのカップリングなんて!と思いつつ、他の5人も大好きなので、ぜひ好評を博していただきたいものだ。それでDVD発売もさくっとよろしく。 === ボズウェル卿役のケビンさんは The Kingdom Of Heaven つうリドリー・スコット監督の映画にも出てるそうな。主人公は Orland Bloom で、Jeremy Irons、Liam Neeson に、もしかしたら Michael Sheenなんかも出演。十字軍の映画なんて、またキリスト教側からの視点だろ?と思ったら、十字軍の攻撃からエルサレムを守るはなしだそうです。それなら見てもいいかなぁ。ちなみにオーリーの The Calcium Kid は4月30日に封切りだったようですが…酷評です(彼のせいではないみたいだけども)。 …長え。 ■
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| 2004-05-10 16:24
| Drama
あれあれ、これってトンデモ系なんですか? 日本では放映されたのかなーと思ってサーチしてみたら、あんまりな言われかた。…と思ったら、これは誉めコトバなのかしら? トンデモとよばれてる背景、根拠がわからんのでなんですが。わたしは別にミステリ・ファンじゃないんで、ふむ。 ま、トンデモなのか、おバカ系なのか知らんが、どっちでもいいや。 ミステリーとしての完成度も高いのか低いのかわからないけど、それもいいや。 ジョナサン・クリークつうキャラを出された時点で、OKです。わたしとしては。 ジョナサン (Alan Davies) の本業は、 マジックのトリックを考えること。マジシャン、アダム・クラウス (Stuart Milligan) の専属です。 風車小屋に住んでて(余談ですが、風車とか灯台とか教会とかの中を住居用に改装して住むのって憧れますよね。ロケーションは普通とんでもない田舎だったりしますが)、洋服のセンスもなく、シャイで風采もあがらず、アナグマウォッチングが趣味。 ひょんなことからフリーの事件記者マディ (Caroline Quentin) と知り合ったことから、巷を騒がす事件の真相解明にいやいやながらも首をつっこむハメになるのでした。 いつもマディに押し切られ、女たらしのアダムにも女性関係の後始末を押し付けられ、いいように使われてますけど、実はトリックを作るだけじゃなく、見破ることにかけても天才ってか? なにせマジック・トリックの専門家ですから、扱う事件は一見すると説明不可能なもの。密室系が多いかな。でも一人の人物が同じ時間にロンドンとニューヨークにいたっという Time Waits For Norman というエピソードもありました。 マジシャンがらみというとテレ朝の『トリック』にちょっと似てるけど、トリックほどスラップスティックな感じではないです。アダムは完全に脇役だし。だいたい彼はジョナサンの考えたトリックを演じるパペットみたいなものよ。アダム本人は、きっと全くそのことに気づいていない、能天気なおじさんだけど。 マディとの微妙な関係とか、本筋には関係ないお遊びの部分とかはいらないという意見もあるみたいだけど、わたしはそこが気に入っております。アラン・デーヴィスはもともとコメディアンだし(といってもわたしはコメディアンとしての彼は Q.I でしか見たことありません)、密室のトリックやなぞ解きはものすごーいものばかりじゃないから。 アランのとぼけた感じはジョナサンの役にぴったりだし、脇役の人たちのキャラもいいです。前後編に分かれてる Problem at Gallows Gate は爆笑しながらみました。キティおばさん最高! シリーズ1、2と最初のスペシャルをみたんだけど、シリーズの3からは、まだビデオ、DVDリリースがなく未見。マディに代わってカーラ (Julia Sawalha) がヒロインになるので、アブファブ・ファンのわたしとしては、はやく見たいんだけど… ■
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| 2004-05-07 13:59
| Drama
Master & Commander のキュートな副長 James D'Arcy が 主人公シャーロック・ホームズ役だというので見てみた。 うーむ。ダーシー君はやっぱり美人さんだったけど、ホームズものとしては微妙。 わたしはシャーロッキアンじゃないのでどこがオリジナルに忠実で どこが違うのかは詳しくは知らないけれど、 ホームズファンにおしなべて不評なのは、わかる気がする。 いかに若き日のホームズを新しい解釈でドラマ化したとはいえ、 100分の間に4人もの娘っ子と寝るほどの女たらしだったのか? ワトソンは検死医だったっけ? ホームズのお兄ちゃんもヤク中だったの? とか、前から持ってたイメージに合わないことが多いといいますか。 わたしは同人誌とかファンジンとか自分ではやってないけど、 パロディ(もしくはパスティーシュですか)には、ある程度守るべき オキテみたいなのがあるんじゃないですか? あんまり原作のイメージと違うキャラにしてはいかんのじゃありませんか? といっても、ものすごくかけ離れてもいないあたりが、賛否両論の根元かも。 ちょっと人間的な弱さを持ってるホームズはいいんだけど(女たらしは除いて)。 ストーリーもねぇ、面白くなくはないんだけど、敵がいきなりモリアーティ教授だから。 ホームズが若い時にモリアーティが死ぬはずないもん。 そこがわかってるから、ちょっと… かといって、いっそさっぱりホームズとはぜんぜん関係なかったら、というと、 これまたどうだろう。あーやっぱり、微妙だー。 ちゅうわけで、今度ドラマ化される(らしい) Stephen Fry と Hugh Laurie のホームズものも 期待半分、恐いもの見たさ半分って感じ。 しかしこの日記…放置プレイもいいところ。ちょっと気を抜くとこれだもの。 くわばらくわばら。 ■
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| 2004-05-06 17:32
| Drama
The Last Detective という(推理?)小説はいくつかあるようですが、これは Leslie Thomas という人の小説のテレビドラマ化。日本語には翻訳されてないみたい。1981年に Dangerous Davies - The Last Detective という映画になってるようだけど、これもきっと日本では未公開なんだろう。この映画、わたしの知ってる俳優はぜんぜん出てないです。 The Last Detective とか、主人公の愛称が Dangerous Davies というぐらいなので、ハードボイルドでマッチョな話…とか思っていたら大間違い。 『最後の刑事』というのは、一瞬「究極の」って思ったけど、"The last man I want to see. 一番会いたくない人 (リーダーズ英和辞典)" てな時に使うlast でした。英語のお勉強になります。 つまりもっとも刑事らしくない刑事ってこと。 っていうか、本人 (Peter Davison) は刑事っていう仕事が大好きなんだけど、周りからみるといい人過ぎて刑事には不適確。上司にとって、彼は人手がない時だけ使う「最後の刑事」で、特に彼が第一話で事件を解決しちゃったら、さらに不興を買って、もっとつまらない仕事ばかり回されるハメになってしまう。自分より若い同僚にも馬鹿にされていて "Dangerous" のニックネームも人畜無害な彼に対する皮肉(でも嫌な同僚1の役の Charles De'Ath はかっこいいから許す)。奥さんも、彼の出世欲のなさにあきれて、いまは離婚の手続き中。 というわけで、手懸ける事件は Wire In The Blood みたいな連続猟奇殺人、なんてものではなく、とにかく他の刑事が面倒で、時間の無駄としか思っていない事件ばかりなので、全体的におはなしがほのぼのとしてます。なぜかわからないけど気が合うらしい、ちょっと年下の友人モッド (Sean Lewis) に愚痴ったり手助けしてもらったりしながらとつとつとお仕事をこなしているうちに、ひょうたんからコマみたいに、最初に思ったよりもちょっとシリアスな事件が浮かび上がってきたりします。 第一シリーズの全4話をみたけど、この中では第4話が一番ハートウォーミングで良かった。でも第3話はどこがミステリーだったんじゃ?ってなかんじで、ちょっと残念。 デンジャラス・デービスってさえない中年のおっさんなのに、最後の方では本当に好きになってしまったわ。 派手な死体もカーチェイスはないけど、何でもなさそうな些細な事件を追ううちに、それに関係した人々の過去のいろいろな物語が見えてくるってところが、このシリーズの骨頂でしょうか。ていうか、そういうストーリーがメインであって、なぞ解きやすごいトリックとかで魅せるミステリーとは別のカテゴリーのものだと思うべきなんだろう。 原作も読んでみたくなるドラマでした。 ■
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| 2004-03-29 19:35
| Drama
シリーズ1は2話完結で3つのストーリー。 このドラマの原作本は日本でも翻訳が出てるんですね。 シリーズタイトルの Wire In The Blood は『殺しの四重奏』だそうです。(ドラマタイトルには最初の"The"がない。なぜ?) このドラマ、どこまでオリジナルに忠実かは知りませんが、今度読んでみようかな。 心理学の先生トニー (Robson Green) が敏腕警部補のキャロル (Hermione Norris) に頼まれて、ちまたで起きてる猟奇的な連続殺人事件を解決していくミステリー。 トニーって、内務省から呼ばれた心理分析官なんだ。そーなんだ(原作の紹介でそう書いてあった)。たまたま警察に協力を依頼された臨床心理学のお医者だと思ってた。いかにいい加減に見てるかっつうことですね。 まー確かに、過去に自分のプロファイリングで捕まえて、今は精神病院に入ってる女性に今でも面会に行ってるし、プロファイリングをやるのははじめてではないようだったけど。 第一話 The Mermaids Singing も、翻訳本『殺しの儀式』で出ています。 いきなり手作りの拷問機具ですよ。椅子の座るところに三角錐の金属が上向きに取り付けられていて、その三角錐には有刺鉄線みたいなのが巻き付いてて、おまけに通電するみたいです。見るからにイタソウです。ひいい。 あまりの衝撃に、プロットなんてどうでも良くなってしまった。 (以下ネタバレ) トニー自ら、犯人お手製の別の機械で拷問されちゃったわけですが、あの椅子型拷問台の方を使われてたら、犯人を口先三寸で言いくるめるなんて絶対無理だったはずだ! ある意味、あんまり強烈じゃない拷問だったのは、ラッキー。でなければ、シリーズの最初でいきなりお亡くなりになるところでした。 (ネタバレおわり) しかし第二話、第三話はそれほどイタくなかったので、純粋にストーリーを楽しむことができました。わたしは3つの中では、芸能人夫婦がらみの第二話が一番好きでしたが。 プロファイラーのお話なので、いつも連続殺人事件です。いつも猟奇です。 こんなにいつもいつも連続殺人事件で人が殺されてたら、もうすぐ人口なくなるよ、てなスピードで殺人起きてます。あんなあぶない人たちばかりが住んでいるんだもん、自分がターゲットになったらいやじゃ、と思うのですが、トニー先生曰く、犯人達は nutter ではなく psychopath なのです。 つまりイカレテル人間が無差別に人を殺しているのではなく、人を殺すことにかけては一本ネジが切れているけれど、殺す相手や殺し方、殺す理由についてなど、ちゃんと筋が通っていて、自分なりのこだわりをもっている、実はかなり頭のいい人たちなわけです。 だからこそプロファイリングという手法が効くのだなー。 なので、彼らのそういう殺人カテゴリーに入らなければ、何も知らずに一緒に住むこともできるし、安全ってことなのね。 トニー先生のプロファイリングは、犯人を思考実験で演じることで、犯人の心理や犯人像を掴もうというスタイルです。 プロファイラーというと『心理探偵フィッツ』もそうだと思いますが、フィッツほど苦悩していない気がします。フィッツは何か、自分の弱い部分が犯人と共鳴しちゃって、いやでも犯人の心理が痛いほどわかるという、とてもダイレクトな人だなという印象を持っているのですが、トニーの場合はなんかもうちょっと、間接的で、いってみれば、犯人が発現するための「依り代」みたいな感じかな? ロブソン・グリーン主演の番組はいくつか見たけど、いまだに『捜査官クリーガン』を見たことないのって、どうよ。ちょっと恥ずかし。ミステリーチャンネルとかではよく放送されてるみたいなのに、衛星持ってないから。 でもロブソン・ファンに向けて(たぶん何人かいるだろう…)、この Wire~ もいつかミステリチャンネルで放送されるかもしれません。 ==追記== あら、日本でも2月に『ワイヤー・イン・ザ・ブラッド』のタイトルでビデオ出てますね。 キャロル役の女優さん(Cold Feet にも出てます)の名前「エルミオーネ」となってますが、やはりこの際ハリポで統一して、ハーマイオニーで良いのでは? シェークスピアならヘルミオーネ? そういう問題じゃない? ■
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| 2004-03-09 08:43
| Drama
あらすじ: アメリカで放映された時の、身も蓋もないタイトル「MI-5」で明らかなように、 イギリスのMI-5のエージェントたちのはなし。 詳しくはないけど、ジェームズ・ボンドが属してるのは、海外での活動をするMI6で、 MI5は国内の受け持ち。MI6に比べるとちょっと地味です。その地味さがよひ。 主人公のトム・クイン (Matthew MacFadyen) は、冷静沈着、頭脳明晰、 とっても優秀な「スプーク」で、ボスのハリー (Peter Firth) の信頼も厚く、 同僚のゾーイ(Keeley Hawes) や新人のダニー (David Oyelowo) とともに、 急進的な妊娠中絶反対運動家やら、クルド人解放活動家やら、IRAやらの 魔の手から国家を守るためにがんばるのでした。 時に政治家、MI6と確執もあったりする中、トムは淡々と仕事を遂行していきます。 でもアンダーカバーの任務中に知り合った彼女(コブつき)との関係は なかなかうまくいかず、悩み多き私生活を送っていたりね。 「IT関連の仕事」をしてる彼氏が、電話一本で日夜問わず出かけてしまったら、 彼女も不審に思いますわな。 MI5は国内での対テロの阻止などの活動をしていて、日本の公安みたいだけど、 警察ではないので、そんなことやっていいのかー?みたいな 超法規的なことにも手を染めたりしてます。 (MI5によるダイアナ暗殺説もありえるかも、と思うような場面もありました。わざと?) イギリス国民の半分の命を救うような活躍をしても、人には言えないし、 たいへんなお仕事です。 単純な思考回路のわたしには驚きの展開もありました。 いきなり新人の女の子が「ひゃーきっつー」てな方法で非業の死を遂げちゃったり。 MI5エージェントの全てが国家につくすいい人、というわけでもなく、 かなりやばいことをしてる人もいて、一見ただのお局が、海千山千だったり。 トムの彼女の元カレが、トムの車から彼の身元を確認しようと、軽い気持ちで 警察官の友人に電話をしたら、いきなりMI5に拉致されて尋問されちゃったりね。 Matthewかっこいいっす。 やっぱり写真より100倍いい男です。 Enigma で目をつけといた甲斐があったってもんです。 じゃがいもさん、と一部で呼ばれているようですが、気にしません。 MI6のお偉いさんジュールズは、思いがけず Hugh Laurie でした。 しかし、彼はどんな役でも Hugh Laurie なのね。それはそれでいいけれども。 Enzo Cilenti (彼は『えびボクサー』にも出演してる美人さん)も 第2シリーズにでてくるみたいなんで、さらに楽しみ。 萌え要素は全くありませんが(!?)はまりました。面白いです。 (第1シリーズは1時間×6なので、はまるというには短すぎるのだけど) 第2シリーズは全10話に拡大したみたい。 第3シリーズも収録はじまるので、DVDの発売も間近か? はやく次がみたい。 (あ、でもできればサブタイトルつけてください。) ===追記=== ぎゃー。 Matthew MacFadyen でサーチしてたら、もろに Spooks のネタバレに当たった。 あのあとあんなことになっていたなんて、知りたくなかったわ。くすん、くすん。 それでもちゃんと見るのではやくDVD出してください。 ■
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by bms-mp
| 2004-02-24 11:52
| Drama
あらすじ。 イギリスのビデオゲーム業界(?)で成功した、若き実業家ニコラス (Stephen Dillane) 、いつも傲慢な態度で、人生をなめてかかっている。ある金曜日、会社の銀行口座からお金がごっそり盗まれ、休日の月曜日を含めて、4日間でどうにかしないと会社が倒産する。犯人は昔の同僚、マグナス (Patrick Malahide)。彼はニコラスとゲームの会社を始めた天才ゲームクリエイターだった。しかし途中でニコラスに会社から追い出され、今は精神病院に入っているはずなのに。マグナスはニコラスの目の前で元妻ジェニー (Pippa Haywood) を誘拐し、ニコラスに The One Game というゲームをしようと持ち掛ける。これはマグナスが持論として前から唱えていた、実生活でリアルタイムに進行していくゲーム。ニコラスは今彼女のフェイ (Kate McKenzie) の助けを借りつつ(つうかほとんどフェイにヒントを出してもらいっぱなし)、不本意ながらもこのゲームをプレイすることになってしまう… 1997年の、マイケル・ダグラスとショーン・ペンが主演してる The Game にいろいろな点で似てる部分があるといううわさ。でもこのテレビドラマは1988年なので、米映画がちょっとアイディアをもらったということらしい。が、どこにも The One Game にインスパイアされましたみたいなことは書かれてないんだって。(わたしは未見だから確かなことはいえないので、何か機会があったらこっちの映画もみてみようかなぁ。) 60分×4回のテレビシリーズ。各エピソードが「金曜日」から「月曜日」で、おはなしが1回につき一日ずつ進行していく。音楽はコーラス付きで荘厳な感じだし、アーサー王と円卓の騎士などになぞらえたネーミングや、なんかシュールなショットとか、つまりとってもプリテンシャス。60年代のカルト『プリズナー』を意識したとか、ニコラス(成功したビジネスマン)対マグナス(エキセントリックな天才)は、ヴァージン・レコードの成功とその後のヴァージン・グループの躍進にまつわるリチャード・ブランソン対マイク・オールドフィールドをほうふつさせるとか、まーあちこちにさまざまなシンボルがちりばめられていて、いろんなふうに深読みができるところが、おたくなファンの琴線に触れるつうことだろう。しかし80年代の「カルト」ドラマだという触れ込みだが、うちのだんなのいうとおり、1988年に最初に放映されて以来、今年DVD化されるまで一度も再放送されてないような番組がカルトなんでしょうか。 というわけで、あまり文化的バックグラウンドに造詣が深くないわたしには、字幕がないのも手伝って、わけわかりません。 メインの登場人物は、最終的にはそれぞれ自分達なりに結末に納得していたようだったけど(ぜんぜんハッピーエンドじゃなかった)、実際に人間が2人も死んでいる中、それでいいのかー? ひとりは見るからにあやしそうなハッカーで、もうひとりは、元妻の今彼。今彼が死んだのは事故みたいなもんだけど、元妻ももうちょっと今彼のことを気にしてやれよー。彼の死体もいつのまにか消えてるし、そっちの方がよっぽどミステリーだと思うのですが。お金が消えた時点で警察に行け(警察にいかない根拠がまずよくわからなかったんだよね。といっても、傲慢なニコラスの性格からすると、警察に頼らず自分で解決しようとするだろうというのが、マグナスの読みだったらしい)。 いったいこれはなんだったんだ? というのが正直な感想… ■
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| 2004-02-13 15:05
| Drama
コナン・ドイルと恩師ジョセフ・ベル教授が殺人事件を解決するシリーズ。 ドイルはもちろん、ベル教授も実在の人物で、法医学の先駆者らしい。 で、犯罪捜査に科学的な手法を持ち込んだ彼が、のちのシャーロック・ホームズのモデルになったのね? CSのミステリ・チャンネルあたりで放映されてそうな気もするけど、衛星持ってないから知らん。 そんなわけで、一番最初の The Dark Beginnings Of Sherlock Holmes はパイロットエピソードみたいな感じで、若き医学生ドイルがベル教授と出会って、巷を騒がしている連続殺人の犯人をいっしょに追うはなし。 ベル教授はドイルが父からもらった時計を見て、父の特徴をぴたりと言い当てたりするあたり、とてもホームズしてます。 まーホームズほど華のあるキャラではないのですが、ホームズものが好きな人にはお勧めかと。 でこれが面白かったので、シリーズになったやつを見ようと思ってみたのが The White Knight Stratagem。けど、何を勘違いしたのか、シリーズの最後のエピソードだった。なぜに、自分。 まーでも Rik Mayall の真面目な役がみられてよかったっす。 ■
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by bms-mp
| 2004-02-03 17:15
| Drama
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